PMS（月経前症候群）の治し方とは？症状が重い方から軽い方まで自身に適した治療法を紹介

PMSのつらい症状に悩まされている女性は多いのではないでしょうか。

PMSの症状には個人差があるものの、症状の重い方の場合、日常生活に支障をきたしているケースも少なくありません。

また、症状が軽い方の場合でも、毎月生理前になると現れる不快な症状は憂鬱です。

PMSの治し方は、現れている症状や程度によって異なりますが、セルフケアでPMSによる心身の不調を緩和できます。

本記事では、症状が重い方から軽い方までに対応した、PMSの治し方を解説します。PMSの症状にお悩みの方や、PMSについて知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

PMS（月経前症候群）はどのような症状？

PMS（Premenstrual Syndrome）は月経前症候群とも呼ばれ、月経の始まる思春期頃からの女性に見られる症状です。

ここでは、PMSの症状について解説します。

月経の3〜14日前の期間に現れる不調のこと

PMSの症状は月経の3〜14日前の期間に現れ、月経が始まると症状が弱まって消える点が特徴です。

PMSのはっきりとした原因は判明していないものの、月経に伴う女性ホルモンの動きが関与していると考えられています。

排卵から月経までの期間は「エストロゲン」と「プロゲステロン」と呼ばれる女性ホルモンが増加します。

短期間のホルモンバランスの大きな変動が心身に不調をきたす原因と考えてよいでしょう。

PMSの症状が現れる期間は個人差があり、次の4パターンに分けられます。

• 月経開始の約1週間前に症状が現れ、月経開始とともに治まる
• 排卵直後から月経開始時まで症状が継続する
• 排卵前後に1度症状が現れ、一旦治まったのちに再発する
• 排卵直後から月経終了まで症状が継続する

PMSの症状日記を記録し、自身のPMSの症状が現れる期間がどのパターンに当てはまるかを知ることは、PMSの改善にも有効です。

PMS（月経前症候群）で現れる症状

PMSには200を超える症状があるとされています。代表的な症状は次のとおりです。

精神的な症状	身体的な症状
・イライラする ・怒りっぽくなる ・情緒不安定になる ・憂鬱になる ・集中力がなくなる ・泣きたくなる	・乳房の張り、痛み ・肌荒れ、ニキビ ・体重増加、むくみ ・下腹部痛や張り ・腰痛 ・疲れやすくなる

排卵から月経前の期間に、精神的な不調が現れる症状を「PMDD（Premenstrual Dysphoric Disorder）」と呼びます。

PMDDは、PMSの一種で「月経前不機嫌性障害」とも呼ばれます。

症状の重さや有無は個人差がある

PMSの症状の重さには個人差があり、人によってはPMSの症状がまったく現れない方もいます。

性格の違いもPMSの症状に影響を与えます。PMSになりやすいのは、次のような気質の方といわれています。

• 律儀
• 我慢するタイプ
• 真面目
• こだわりが強い
• 完璧主義
• 生活リズムが変則的
• 負けず嫌い
• 自身に厳しい

このようなタイプの方は、一般的にストレスを溜めやすいタイプともいえます。

また、年代によっても症状の程度に違いがあります。とくにPMSは「30代中期症候群」とも呼ばれ、30代になると症状が重くなる方も珍しくありません。

【治し方】PMS（月経前症候群)の原因別対症療法治療

PMSの原因ははっきりと判明していないものの、排卵から月経における女性ホルモンの変動が影響していると考えられています。

PMSの完治は難しく、対症療法による治療がおこなわれます。症状により辛さを軽減するための治療をおこない、治癒を促進することが基本的な考え方です。

ここでは、原因別のPMSの対症療法治療の種類を紹介します。

頭痛や腰痛の時

PMSでよく見られるのは、頭痛や腹痛などのいわゆる「生理痛」の症状です。

痛みがつらい場合には鎮痛剤を使用します。また腰痛や関節痛の場合は、次のような対策も効果が期待できます。

• 患部を温める
• ストレッチをする
• 軽い運動をする

血流の悪化が原因になる場合もあるため、痛みを伴う症状が現れている際には喫煙は控えましょう。

不安感やイライラする時

不安感やイライラなどの精神的な症状もPMSの代表的な症状です。

不安感やイライラがある場合、適度な運動による気分転換や十分な睡眠により、ストレスの解消、リフレッシュを意識しましょう。

精神的な症状が重度の場合は、精神安定剤などの服用が必要となるケースもあります。

精神的な不調により日常生活に支障が見られる場合、クリニックへの受診をおすすめします。

むくみがひどい時

むくみがひどいときには、適度な運動をおこない、血流を改善させます。

また、塩分の多い食事はむくみを悪化させるため、月経前から塩分の多い食事を避けるようにしておくのも有効です。

【治し方】PMS（月経前症候群)の症状を和らげる継続療法

PMSの症状が現れるのを防ぐために、継続療法として薬を服用するのもおすすめです。

低用量ピルと漢方薬について解説しますので、自身の症状に合わせて選んでみてください。

低用量ピル

低用量ピルには排卵抑制があるため、排卵から月経にかけてのホルモンバランスの変化を防ぎ、PMSの症状を抑制できます。

近年では、低用量ピルのオンライン処方をおこなっているクリニックも多いため、産婦人科への受診に抵抗がある方にも安心です。

漢方薬

長期間継続する必要のあるPMSの継続療法には、漢方薬の服用もおすすめです。

漢方薬は体質に合わせた処方が可能なため、PMSの症状の種類や程度によって最適な漢方薬を使用できます。

また、一般的な医薬品と比べて副作用のリスクも少なく、長期間継続した際の依存の心配もありません。

【治し方】PMS（月経前症候群)の薬を使わない治療法

PMSの中でも、とくに精神的な不調が大きいPMDDの治療には、認知行動療法（CBT）がおすすめです。

認知行動療法では、自身の症状や感情を第三者的目線で俯瞰したうえで、ストレスの軽減方法や対応策を講じる訓練です。

不調の原因である考え方の矯正にも役立つため、精神的な不調を伴うPMSを根本から解決できる可能性があります。

ただし、日本では正式な認知行動療法を受けられる医療機関が少ないため、クリニック選びには注意が必要です。

【医者の処方箋不要】PMSの症状を和らげるセルフケア治療方法

PMSの症状に悩んでいるものの、クリニックを受診する時間が取れずにいるうちに月経が始まり、受診のタイミングを失った経験のある方は多いのではないでしょうか。

ここでは、自宅でできるPMSの症状を和らげるセルフケア治療の方法を紹介します。

婦人科に行かずに市販薬やサプリメントで症状を和らげる

PMSのセルフケアは、市販薬やサプリメントでの症状の緩和が中心です。

婦人科のクリニックに通う時間がない方や、クリニックに行くほどでもないと考える方にも、市販薬やサプリメントはドラッグストアや薬局で購入できるため手軽です。

日常生活に支障が出るほどではないが、PMSの症状が重く悩んでいる方は市販薬やサプリメントを試しましょう。

市販薬とサプリメントには、それぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。

	市販薬	サプリメント
メリット	・ドラッグストアで手軽に購入できる ・医師の診断や処方箋の必要がない	・スーパーでも手軽に購入可能 ・比較的安価
デメリット	・漢方ベースのものは即効性がない ・PMS改善に効果が認められているものは少ない	・効果が現れるまでに時間がかかる ・原料や有効成分にはチェックが必要

自身に合う方法でのセルフケアを始めましょう。

PMSに効くおすすめのサプリメント5選

PMSの症状緩和のために、サプリメントを活用するのもおすすめです。サプリメントは、不足しがちな栄養素の補給に最適です。

栄養バランスの偏りもPMSの症状を悪化させる原因となるため、サプリメントの摂取はPMS改善に効果が期待できます。

ここでは、PMS症状におすすめのサプリメント5選を紹介します。

Smile Seed（スマイルシード）

Smile Seed（スマイルシード）は、女性の不調の改善に効果が期待できる、チェストベリーとボラージシードを配合した、PMSの精神的な不調にアプローチするサプリです。

美容にも効果的なビタミンE、ビタミンB6もバランスよく配合されているため、イキイキと毎日を過ごしたい女性におすすめできます。

公式サイトから定期購入を申し込んだ場合、3か月間の全額返金保証が適用されるため、初めての方でも安心して試せます。

withmoonチェストベリーサプリ

チェストベリーサプリメントは女性の「ゆらぎ」に着目した栄養素、チェストベリーエキスが2粒40mg配合されているサプリメントです。

通常単品価格は1,998円（税込）ですが、定期コースにすれば5％オフの1,899円（税込）で購入できます。

定期コースは次回配送予定日の5日前までに連絡をすれば、1回からでもキャンセル可能です。

お手軽にPMS対策を立てたい方や、女性特有のリズムを何とかしたい方は、ぜひ一度チェストベリーサプリメントを試してみてください。

LUNAハーバルサプリメントプレミアム

LUNAハーバルサプリメントプレミアムは女性のリズムに着目し、2種類のサプリメントを飲み分けることで身体のリズムを整えるサプリメントです。

プレミアム定期コースは単品通常価格10,530円（税込）のところ6,998円（税込）であり、送料や手数料は無料と非常にお得です。

休止や解約は次回お届け日の10日前までに手続きを取れば、1回目以降でも可能なため、安心して試せるでしょう。

自身の生活リズムに合わせてPMS対策を立てたい方は、ぜひLUNAハーバルサプリメントプレミアムを試してみてください。

基本のサプリ（キッコーマンニュートリケア・ジャパン株式会社)

料金	5,292円
内容量	60粒
服用量	2粒
形状	錠剤
有効成分	大豆イソフラボン、プロアントシアニジン
効果のある症状	日常的な疲労感や無気力

基本のサプリは、腸内に吸収されやすい「大豆イソフラボンアグリコン」や、ポリフェノールの王様といわれる「プロアントシアニジン」を配合し、イキイキした毎日を過ごしたい女性をサポートします。

カルシウムの吸収を助けるビタミンD3や、女性に欠かせない栄養素である葉酸も配合されているため、PMSに悩む方に限らず、多くの女性におすすめできるサプリです。

公式サイトでの定期購入では、お得な割引料金が適用されるため、継続して服用したい方は公式サイトからの購入がおすすめです。

めぐルナ（CoCoRo株式会社)

料金	5,616円
内容量	62粒
服用量	2粒
形状	錠剤
有効成分	コウライニンジン、ショウガ、チェストベリー
効果のある症状	イライラや無気力など

めぐルナは、婦人系の不調の改善に効果が期待できる、和・漢・洋の成分をバランスよく配合した、PMS改善サプリです。

女性の不調の改善に効果が期待できるチェストベリーや、美容にも高い効果のあるコウライニンジンを配合し、PMSによる精神的な不調の改善から美容にまでアプローチします。

また2粒あたりに20億個の乳酸菌も含み、腸内環境の改善に効果的です。

PMSにおすすめの市販薬3選

生理による頭痛や腹痛に用いる痛み止めは多いものの、PMS改善に効果のある市販薬は多くありません。

ここでは、PMSにおすすめの市販薬3選を紹介します。

命の母ホワイト（小林製薬）

料金	・84錠：1,210円 ・180錠：2,640円 ・360錠：4,752円
内容量	・84錠 ・180錠 ・360錠
有効成分	トウキ、センキュウ、シャクヤク
効果のある症状	生理痛、イライラなどの改善

命の母ホワイトは、ホルモンバランスの調整に効果のある11種類の生薬が配合されており、PMSの改善にも効果が期待できます。

婦人病の改善に効果的なトウキやセンキュウ、シャクヤクなどの生薬の粉末を錠剤化した漢方由来のため、副作用や飲み合わせの心配も少なく、安心して服用できます。

PMSによる体調不良や、精神的な不調を感じる方におすすめです。

イブメルト8錠（エスエス製薬）

料金	1,058円
内容量	8錠
有効成分	イブプロフェン
効果のある症状	頭痛・生理痛

イブメルト8錠は、鎮痛効果のある有効成分「イブプロフェン」が配合され、生理による頭痛や腹痛の改善に効果が期待できます。

水なしで服用できる口腔内崩壊錠のため、口に入れるのみでサッと溶け、外出先や旅行時でも手軽に服用可能です。

痛みによるつらさを我慢する必要がないため、PMSでとくに身体的な症状が強い方におすすめです。

プレフェミン（ゼリア新薬）

料金	1,980円
内容量	30錠
有効成分	チェストベリー乾燥エキス
効果のある症状	PMSによる心身の不調の改善

プレフェミンは、国内の市販薬で唯一のPMS治療薬です。

婦人科系の疾患に対する効果や効能があるハーブ「チェストベリー」の乾燥エキスが配合されており、PMSの身体的、精神的な症状の両面にアプローチします。

健康食品とは異なり、患者を対象とした臨床試験により症状改善の効果が実証された医薬品のため、より高い効果を求める方にもおすすめです。

PMS（月経前症候群)と上手に付き合うポイント

PMSの症状には個人差がありますが、人によっては思春期を過ぎた頃から閉経までの長期間、PMSの症状と付き合わなければなりません。

ここでは、生活習慣の改善や毎日の工夫でPMSの症状を緩和し、上手に付き合うためのポイントを解説します。

バランスのよい食事へ改善する

バランスのよい食事を心がけることで、PMSの症状を改善できる可能性があります。PMS対策のために、積極的に摂取したい栄養素には次のようなものがあります。

ビタミンB6	セロトニンなどの神経伝達物質の合成に必要
γ-リノレン酸	イライラを抑える必須脂肪酸
テアニン	リラックス作用に効果
カルシウム	イライラの改善

とくに、ダイエットのための食事制限や、外食中心の食生活の方は食生活が偏りがちです。バランスのよい食生活は、美容にもよい影響を与えます。

また、PMSの症状の1つに食欲の増進もあります。血糖値を急激に上げる糖質の多い食品は避け、緑黄色野菜やキノコ類を積極的に摂取しましょう。

アルコールや塩分やカフェインは控える

アルコールや塩分、カフェインは、PMSの症状を悪化させる可能性があるため控えましょう。アルコールや塩分、カフェインがPMSに与える悪影響には次のようなものが考えられます。

アルコール	体内の水分量を減らし頭痛や不快感を悪化させる可能性
塩分	むくみの原因となる
カフェイン	興奮物質で自律神経の乱れに繋がる

基本的に、PMS対策のためには刺激の強い食べものは避けましょう。

有酸素運動をする

適度な有酸素運動は、PMSによる疲労感や精神的な落ち込みを改善する効果が期待できます。運動により交感神経が優位になるため、前向きな気持ちになりやすくなります。

また、有酸素運動はストレス解消に効果のある、神経伝達物質の分泌を促します。

セロトニン	精神の安定や安心感に繋がる
エンドルフィン	痛みの緩和やリラックス効果

排卵から月経前の期間にはセロトニンが減少するため、有酸素運動によりセロトニンを増やしましょう。

タバコは吸わない

タバコは血管を収縮させるため、血流を悪化させ、冷えの原因になります。

また、ニコチンの影響によって自律神経を乱し、PMSの症状を悪化させるリスクがあります。喫煙習慣はPMS以外の健康被害にもつながるため、PMS改善のためにも禁煙を始めましょう。

過去のPMSの時期や症状の変化を記録する

PMSの時期や症状の変化を記録することで、PMSの症状が出やすい時期や症状を把握できます。次のような内容を記録しましょう。

• 月経周期の日数
• 生理開始日
• PMSの症状（頭痛、腹痛、イライラなど）
• 睡眠時間
• 食事内容
• 運動量

PMSの症状記録は、クリニックを受診する際にも役立ちます。

まとめ

PMSは排卵から月経の期間に心身に不調をきたし、多くの女性が悩みを抱えている症状です。

症状の種類や程度には個人差があるものの、毎月生理前になると現れる症状を少しでも軽減したいと考えている方は多いでしょう。

PMSの治療には運動療法や生活習慣の改善、薬物治療が有効です。クリニックに通わなくても、市販薬やサプリメントによるセルフケアも可能です。

PMSの辛い症状に悩んでいる方は、無理せず薬やサプリに頼るようにしましょう。

<参考>
基本のサプリ（キッコーマンニュートリケア・ジャパン株式会社)
めぐルナ（CoCoRo株式会社)
Smile Seed（スマイルシード）