旅行や結婚式など、大事なイベントに生理がぶつかりそうと悩む女性は少なくありません。
生理は女性の体にとって大切な生理現象ですが、ときに生活に支障をきたすこともあるでしょう。
生理を気にせずにイベントを楽しむためには、ピルを利用して生理日を移動させる方法があります。
本記事では、低用量ピルと中用量ピルを利用して、生理をずらす方法を解説します。また、ピルを購入する方法やおすすめのオンラインクリニックも紹介するため、ぜひ参考にしてください。
ピルを適切に服用すれば、生理日の移動は可能です。生理をずらすことで、生理の負担を減らして、イベントを思い切り楽しめるようになるでしょう。
そもそも市販薬で当日に生理を止められる?
結論からいうと、市販薬で当日に生理を止めることはできません。
生理を早めたり遅らせたりできるのは、低用量ピルと中用量ピルのみです。しかし、ピルを服用しても、はじまった生理を当日に止めることはできません。
生理日を移動させるためには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンのバランスを整える必要があるためです。計画的なピルの服用により、生理日の移動が可能となります。
なお、ピルは医療用医薬品に分類されているため、ドラッグストアでは購入できません。
ピルを入手するためには、医療機関を受診して医師の診察を受け、処方箋をもらう必要があります。また、オンライン診療でもピルの処方が受けられます。
生理を早める方法
ピルは、避妊や生理痛の緩和などの目的で利用される薬ですが、生理を早める効果もあります。
ピルにはいくつかの種類があり、生理を早められるのは、低用量ピルと中用量ピルです。次より、それぞれのピルで生理を早める服用方法を解説します。
低用量ピルで生理を早める服用方法
- クリニックを受診して低用量ピルの処方を受ける
- 前回の生理開始日から5日以内に服用を開始する
- 連続で14日以上服用を続ける
- 服用を中止すると2〜3日後に生理がはじまる
低用量ピルの服用を開始してから14日以内に生理を早めたい場合や、より確実に生理を早めたい場合は中用量ピルの服用が有効です。
中用量ピルで生理を早める服用方法
- クリニックを受診して中用量ピルの処方を受ける
- 前回の生理開始日から5日以内に服用を開始する
- 希望する生理開始日の2日前まで毎日同じ時間に1錠ずつ服用する
- 服用を中止すると2〜3日後に生理がはじまる
低用量ピル、中用量ピルいずれの場合でも、ピルを飲みはじめるタイミングは、生理期間中5日目までが推奨されています。
生理を遅らせる方法
ピルの服用により子宮内膜の増殖を抑制し、生理を遅らせることも可能です。
生理を遅らせるための服用方法は、低用量ピルと中用量ピルで同様です。
低用量ピルや中用量ピルで生理を遅らせる服用方法
- クリニックを受診してピルの処方を受ける
- 遅らせたい生理予定日の5日ほど前から毎日同じ時間に1錠ずつ服用する
- 生理を遅らせたい日数分の服用を続ける
- 服用を中止すると2〜3日後に生理がはじまる
ピルにより生理を遅らせられる期間は、長くても7〜10日程度です。生理を遅らせる期間が長くなるほど、生理がはじまる可能性が生じます。
生理を遅らせたい場合は、遅らせたい生理予定日の1週間前までのクリニックの受診が望ましいでしょう。
生理の日をずらすピルの種類と価格
生理日をずらす目的で利用するピルには、低用量ピルと中用量ピルがあります。ここからは、それぞれのピルの特徴や価格を解説します。
低用量ピル
低用量ピルは、女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンを配合した薬です。低用量ピルの価格相場は2,000~4,000円です。
低用量ピルの服用を開始すると、黄体ホルモンとエストロゲンが体内に分泌され、排卵が抑制されて、生理が起こらなくなります。
服用を中止すると、体内の黄体ホルモンとエストロゲンの量が減少し、排卵が起こり生理がはじまるでしょう。
低用量ピルは生理日の移動以外にも、主に次の用途で処方されます。
- 避妊
- 月経困難症やPMSの改善
- ニキビや肌荒れの改善
- 子宮体がんや卵巣がんの予防
なお、低用量ピルでの生理日の移動は、中用量ピルに比べて確実性は劣ります。しかし、副作用が中用量ピルに比べあらわれにくいメリットがあります。
中容量ピル
中用量ピルは、低用量ピルと同様に、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類の女性ホルモンが配合された薬です。
現在処方されている中用量ピルは、プラノバールの1種類のみになり、21錠で約5,000円前後の価格です。
中用量ピルは、低用量ピルよりも卵胞ホルモンが多く含まれているため、副作用が強く出やすい特徴があります。
中用量ピルは次の用途で処方されます。
- 月経移動
- 月経困難症や子宮内膜症の改善
- 緊急避妊
低用量ピルに比べ、中用量ピルは正しい服用でより確実な生理日の移動が可能です。緊急避妊薬としても利用できますが、現在は中用量ピルではなく、アフターピルの服用が一般的です。
妊婦や授乳中の方、肝臓や腎臓の機能が低下している方、血栓症のリスクが高い方などは服用できません。
副作用やリスク回避のため、ピルの服用には必ず医師の診察が必要です。
生理を遅らせるためのピルを購入する方法
生理を遅らせるためのピルは、ドラッグストアや薬局などで市販されていません。そのため、購入するためには次の3つの方法があります。
- クリニックに通い医師から処方箋をもらう
- オンラインクリニックで医師から処方箋をもらう
- 海外から個人で輸入する
ここからは、それぞれの方法について解説します。
クリニックに通い医師から処方箋をもらう
生理移動のためにピルの処方箋をもらうには、まずクリニックを受診する必要があります。
クリニックの種類は、婦人科、内科、産婦人科などがありますが、一般的には婦人科の受診がおすすめです。
クリニックで処方箋を受け取るまでの流れは次のとおりです。
- クリニックの公式サイトや電話で予約する
- 予約した日時にクリニックを受診する
- 医師の問診と診察を受ける
- 必要に応じて検査を受ける
- 医師から処方箋を受け取る
- 処方箋を持参して調剤薬局でピルを受け取る
問診では、生理周期やこれまでのピルの内服の有無、移動したい生理予定日、イベントの期間などを聞かれます。また、必要に応じて、血圧測定や血液検査がおこなわれることがあるでしょう。
クリニックでの診察は、医師から直接説明が受けられ、ピルをすぐに入手できるメリットがあります。
一方で、診療時間が限られているため、来院が難しい方もいるでしょう。
オンラインクリニックで医師から処方箋をもらう
オンラインクリニックでも、インターネット上で医師の診察を受けたうえでピルの処方が受けられます。
現在、多くのオンラインクリニックでピルの取り扱いがあります。大多数のオンラインクリニックで土日祝や夜間まで診察を実施しているため、自身の都合のよい時間に診察が受けられるでしょう。
オンラインクリニックには次のようなメリットがあります。
- クリニックに通わなくても処方が受けられる
- 場所や時間を問わずに診察が受けられる
- 待ち時間が少ない
- プライバシーが守られる
通う時間や診察室での待ち時間が発生しないため、自身の時間を有効に活用したい方にオンラインクリニックは向いているサービスといえるでしょう。
デメリットは、処方を受けてからピルが配送されるため、受け取りまでに時間がかかる点です。
確実にピルを服用するためには、移動したい生理予定日の前の生理が終わるまでには受診しましょう。
海外から個人で輸入する
ピルを購入する方法として海外から個人輸入する方法があります。
しかし、個人輸入でのピルの入手は次の危険性を伴います。
- 粗悪品や偽造品のリスク
- 副作用のリスク
- 健康被害を起こしても救済が受けられない
国内で販売されている医薬品は、品質や有効性、安全性が保たれています。しかし、海外から個人輸入したピルは安全性の確認が取れておらず、粗悪品や偽造品の可能性があるので注意してください。
また、副作用により健康被害を起こしても、公的な救済制度の対象外となり自己責任になります。
上記のような危険性があるため、安いからと安易に個人輸入を利用せず、ピルは必ず医療機関で処方を受けましょう。
生理を遅らせるためのピルの選び方
生理を遅らせるためのピルを選ぶには、どのような点に考慮すればよいのでしょうか。ここからは、ピルを医療機関で入手する際に注目すべきポイントについて解説します。
価格が安い
ピルを選ぶ際は、ピル自体の価格と診察にかかるトータルの価格も確認しましょう。
生理日の移動を目的とするピルの購入は、クリニックでの来院やオンライン診療のいずれの場合も、保険適用外の自由診療となります。
そのため、対面診療とオンライン診療での購入では、次の理由によりオンラインクリニックの方が、より経済的に購入できる場合があります。
- 初診から診察料のかからないオンラインクリニックがある
- 多くのオンラインクリニックでは再診料がかからない
- 対面診療では検査代がかかる場合がある
- オンラインクリニックの定期購入を利用すると費用を抑えられる
対面診療のクリニックでは、診察料や再診料などの費用が追加でかかるため、ピル自体の価格とあわせて、トータルの費用が高くなる傾向があります。
また、オンラインクリニックを選ぶ際も、1回あたりの購入価格のみでなく、送料や再診料などの費用も考慮して、最安値を探してみるとよいでしょう。
副作用を考慮している
生理日移動のためのピル服用には、副作用を考慮する必要があります。
低用量ピルはホルモン量が少ないため、副作用が出る可能性が低いでしょう。また、血栓症のリスクも抑えられます。ただし、低用量ピルは中用量ピルよりも排卵を抑制する効果が弱くなります。
中用量ピルはホルモン量が多いため、排卵をより確実に抑制できるでしょう。
ただし、中用量ピルは薬に含まれているホルモン量が多いため、副作用があらわれる可能性が高くなります。また、血栓症のリスクも上がります。
どちらのピルを服用するべきかは、個人の体質や既往症により異なるため、診察にて医師に相談して決めるとよいでしょう。
当日診療ができる
生理日を移動したい理由が急を要する場合、当日診療が受けられるクリニックを選びましょう。生理を遅らせるためには、遅らせたい生理予定日の5日ほど前からピルの服用が必要です。
急な旅行やイベントの決定により生理をずらしたい場合、当日診療が受けられないクリニックでは、ピルの服用が間にあわない可能性があります。
オンラインクリニックであれば、土日祝や夜間でも当日診療が可能です。オンライン診療は自宅から受けられるため、時間や場所を選ばずにピルを処方してもらえます。
ピルの処方におすすめのオンラインクリニック3選
ここからは、ピルの処方におすすめのオンラインクリニックを紹介します。オンラインクリニックにはそれぞれ特徴があるため、よく比較検討して、自身にあうクリニックを選びましょう。
メデリピル
メデリピルは、LINEを通じて診察予約から診察まですべて完了できる、ピルの処方に特化したオンラインクリニックです。取り扱いのピルは14種類と、国内で有数の多さを誇ります。
- 低用量ピルが初月無料
- 低用量ピルは診察代が無料
- 産婦人科医による診察
生理日の移動にも利用できる低用量ピルは、6種類の取り扱いがあります。中でも、生理日移動に適しているのは、ファボワールとマーベロンです。
低用量ピルは、診察代もかからず初月無料で利用できます。無料期間終了後、自動的に定期便プランに移行となり、2回目受け取りまでは解約できません。
しかし、低用量ピルは生理日の移動に利用できるだけでなく、PMSや肌荒れの改善など、女性に多くのメリットがあります。メデリピルでぜひ低用量ピルの継続的な服用を検討してみましょう。
生理日移動のため中用量ピルを購入する場合は、初月無料の対象外です。しかし、7錠、14錠、21錠から選べるため、スケジュールにあわせて無駄なく購入できるでしょう。
メデリピルでは産婦人科医による診察にて、自身に適したピルを提案してもらえます。服用中もLINEで医師への相談が可能なため安心です。
クリニックフォア
クリニックフォアは、幅広い診療科目を持つオンラインの総合クリニックです。東京を中心に、来院できるクリニックも展開しています。
取り扱いのピルは、超低用量ピルと低用量ピル、中用量ピル、アフターピルの4種類です。
- 最短でピルを当日発送
- 土日祝を含め7時から24時まで診察受け付け
- LINE公式アカウントで購入前でも相談できる
クリニックフォアではスピード配送を実施しており、最短で当日発送、翌日に到着します。
土日祝を含め7時から24時まで診察を受け付けており、専用アプリのダウンロードも不要なため、自身の都合にあわせてスムーズに診察を受けられるでしょう。
生理日移動の中用量ピルはプラノバールを処方しています。1シート21錠に、副作用対策として、吐き気止めも21錠無料で付いているため安心です。
クリニックフォア公式LINEに登録すると、ピルの副作用や服用方法などの質問を無料で相談できます。診察を受ける前でも登録、相談ができるため、服用に不安がある方はぜひ活用しましょう。
エニピル
エニピルは、年中無休で24時間いつでも診察が可能なオンラインクリニックです。超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルの取り扱いがあります。
- 24時間いつでも診察が受けられる
- 予約不要で30分以内に診察がはじめられる
- 毎月発送プランがお得
エニピルの診察は事前の予約も可能ですが、予約不要でも受けられます。公式サイトまたは公式LINEから問診票を記入すると、30分以内に医師から電話があり診察がはじめられます。
夜間も診察を受け付けているため、日中忙しくてクリニックに通えない方におすすめです。
月経移動ピルとして、中用量ピルのプラノバールを処方しています。価格がお得になる毎月発送プランや2個セットプラン、単品での購入が可能です。中用量ピルの副作用が心配な方は、別途吐き止め錠も購入できます。
低用量ピルは、8種類の取り扱いがあります。多くの種類の中からどのピルが自身に適しているのか、診察で医師に提案してもらえるでしょう。
低用量ピルや中用量ピルは、毎月発送プランを利用すると費用を抑えて利用できるため、ぜひ検討しましょう。
生理を遅らせるピルに関するよくある質問
最後に、ピルに関するよくある質問を紹介します。ピルの服用には注意すべき点もあるため、ぜひ参考にしてください。
ピルに副作用はありますか?
ピルには副作用があります。低用量ピルと中用量ピルは、女性ホルモンの含有量が異なるため、中用量ピルは副作用があらわれやすくなります。
ピルの主な副作用は、次のとおりです。
- 吐き気や嘔吐
- 頭痛
- 乳房の張り
- 不正出血
- 食欲不振
吐き気や嘔吐が心配な場合は、一緒に吐き止めも服用するとよいでしょう。
ピルは保険適用ですか?
ピルは服用目的により保険が適用されるかどうかが決まります。生理日移動や避妊を目的としてピルを服用する場合は、保険適用外となるため自費となります。
一方で、医師の診察により、月経困難症やPMS、子宮内膜症の治療のためにピルの服用が必要と判断された場合は保険適用となるでしょう。
ピル以外で生理を遅らせる方法はありますか?
ピルを服用する以外に、生理を遅らせる方法はありません。
漢方や女性ホルモンの分泌に影響を与える大豆やチョコレートを食べると、生理を遅らせるとの情報があるようですが、いずれも医学的根拠はありません。
生理を遅らせたり早めたりしたい場合は、医療機関を受診しピルの処方を受けましょう。
ピルは何歳から服用できますか?
ピルは生理がはじまっていれば、10代でも服用できます。ただし15歳未満の方は、骨が伸びる役割を果たす骨端線が閉鎖していない可能性があります。
骨端線が閉鎖していない方がピルを服用すると、骨の成長が止まる可能性があるため、服用する際は必ず医師の診察を受けましょう。
まとめ
本記事では、生理をずらす方法やおすすめのオンラインクリニックについて、詳しく解説しました。
市販薬で生理を当日に止めることはできませんが、計画的なピルの服用により、生理をずらせます。
もし、生理日を早めたり遅くしたりする必要がある場合は、医師の診察を受けて、自身にあった種類のピルを服用しましょう。
クリニックへの来院が難しい方は、オンラインクリニックを活用すれば、自宅にいながら診察と処方が受けられます。
自身にあう生理を移動する方法を見つけて、生理にとらわれずに快適な毎日を送りましょう。