アフターピルは不妊に繋がる？避妊効果を得られる安全な服用方法まとめ

緊急で避妊をしたいときに役立つアフターピルは、妊娠を防止する役割を担うため「不妊になりそう」と不安視している方も多いでしょう。

結論からお伝えすると、アフターピルの効果は一時的で、服用した成分は数日ほどで体内から消滅するため正しく使えば不妊には繋がりません。

ただし、アフターピルの服用方法を間違えると不妊に繋がるリスクがあります。

本記事では、アフターピルと不妊の因果関係、安全な方法、おすすめのオンラインクリニック、薬の種類、アフターピル以外の避妊方法を解説します。

アフターピルの服用が不妊に繋がるといわれる原因

アフターピルの服用が不妊に繋がるといわれる原因は、次のとおりです。

• 飲みすぎによりホルモンバランスが乱れるから
• 個人輸入するアフターピルは不妊に繋がるリスクがある

それぞれの原因について解説します。

飲みすぎによりホルモンバランスが乱れるから

大前提としてアフターピルは日常的に服用する薬ではないため、過剰に服用するとホルモンバランスの乱れを引き起こすリスクがあります。

アフターピルは、成分に黄体ホルモン（プロゲステロン）と呼ばれる女性ホルモンの一種を含み、ホルモン量の多い中容量ピルに分類されます。

ホルモン量が多いとはいえ、数日間で成分は体内から消えるため緊急避妊の目的で服用する分には問題ありません。

ただし、体内から成分がなくなる前に追加でアフターピルを連続服用すると、一時的に血中の女性ホルモン濃度が高くなります。

プロゲステロンが過剰分泌されると、情緒不安定、眠気、倦怠感、肩こり、腰痛、肌荒れなどの副作用を引き起こし、最悪の場合は不妊に繋がります。

一般的にプロゲステロンは生理前に分泌されやすく、生理がはじまる10日前〜前日の間にPMSを発症する方は、アフターピルの過剰服用は要注意です。

アフターピルに含まれるプロゲステロンの副作用に反応しやすい可能性があり、ホルモンバランスの乱れから不妊に繋がるリスクが懸念されます。

状況に応じてアフターピルの連続服用は可能ですが、必ず医師の管理下のもとで適量を服用しましょう。

個人輸入するアフターピルは不妊に繋がるリスクがある

個人輸入したアフターピルは粗悪品や偽造品の可能性があり、避妊効果がないどころか不妊になるリスクがあるため危険です。

日本の医療機関で処方されるアフターピルは、医薬品医療機器等法を守ったものを販売しており、国が定める基準を満たした安全性が保証されています。

一方、海外サイトから購入できるアフターピルは管理状況や配合成分の確認などが実施されていない可能性があり、保健衛生上のリスクが伴います。

個人輸入は医療機関での診療なしで安価に購入できるメリットがありますが、「避妊ができない」「不妊になる」などのデメリットの方が深刻です。

また、国内で合法的に販売されたアフターピルを服用して健康被害がでた場合、医薬品副作用被害救済制度と呼ばれる公的制度が適用されます。

しかし、個人輸入したアフターピルで重大な健康被害がでても救済処置は適用されず、治療費は自己負担になり支払い総額が高くなる可能性があります。

自身の体や将来生まれる子どもの健康のため、安全性の保証された医療機関でアフターピルを処方してもらいましょう。

アフターピルを安全に購入できる場所

アフターピルは72時間以内に服用すると高い避妊効果を期待できる薬です。

安全性の保証されたアフターピルを迅速に処方してもらえる場所は、次のとおりです。

• 医療機関
• オンラインクリニック

それぞれの購入できる場所について解説します。

医療機関

アフターピルを安全に処方してもらう方法として、産婦人科や婦人科のある医療機関の受診が一般的です。

対面診療が受けられれば、不安や悩みも解消できて精神的なストレスも軽減できるでしょう。

厚生労働省の「緊急避妊に係る取組について 施策紹介」のページでは都道府県別に緊急避妊の診療に対応している医療機関をまとめています。

各医療機関の住所、電話番号、対応可能時間も記載されています。

厚生労働省の公式サイトに記載されていない医療機関を受診する方は、事前に電話をしてアフターピルの処方に対応しているか確認しましょう。

オンラインクリニック

近くに産婦人科がない、対面診療に抵抗がある、デートレイプを含む犯罪が絡んでいるなどで通院が困難な場合は、オンラインクリニックがおすすめです。

オンラインクリニックは、スマートフォンやPCなどの画面越しで診療を受けてアフターピルを処方してもらう方法です。

深夜、早朝、土日祝日など一般的な医療機関が休診中の時間帯でも24時間対応のオンラインクリニックなら、迅速にアフターピルを処方してもらえます。

診療後は最短24時間以内に指定した薬局もしくは自宅にアフターピルが届きます。

医療機関を受診するよりは時間がかかりますが、72時間以内に服用できるように処方されるため安心です。

アフターピルの購入はオンラインクリニックがおすすめ

アフターピルの購入でオンラインクリニックがおすすめな理由は、次のとおりです。

• スマートフォンで診療を受けられる
• 最短即日アフターピルが届く
• 待ち時間がない

それぞれの理由について解説します。

スマートフォンで診療を受けられる

オンラインクリニックはスマートフォンで診療を受けられるため、時間や場所にとらわれずにアフターピルを処方してもらえます。

深夜、早朝、土日祝日は休診中の医療機関が多く、地方在住であれば通院するために時間がかかり、手間と時間がかかります。

性交渉から72時間以内にアフターピルを飲む必要性を踏まえると、時間や場所に縛られないオンラインクリニックは利便性の高さが魅力です。

最短即日アフターピルが届く

オンラインクリニックは、最短即日で遅くとも翌日にアフターピルが届きます。

「オンラインクリニックは対面診療と比べて処方されるまでに時間がかかりそう」と不安視する方も多いでしょう。

アフターピルの服用は早いほど避妊効果が期待できる薬のため、翌日までにアフターピルが届く仕組みであれば安心です。

各オンラインクリニックの到着までの時間を確認して、可能な限り早く受け取れるオンラインクリニックを受診しましょう。

待ち時間がない

オンラインクリニックは日時指定の予約制で、待ち時間なしで診療が受けられます。

対面診療は予約システム導入の有無に関係なく、診療と会計で30分〜数時間ほど待ち時間が発生します。

一方、オンラインクリニックは予約時間になると医師とのオンライン診療がはじまるため待ち時間はありません。

忙しく過ごしている方や待ち時間が億劫に感じる方は、オンラインクリニックでアフターピルを処方してもらいましょう。

オンラインクリニックで購入できるアフターピルの種類

オンラインクリニックで購入できるアフターピルの種類は、次のとおりです。

• ノルレボ
• エラ
• プラノバール

それぞれのアフターピルについて解説します。

ノルレボ

ノルレボは、レボノルゲストレルを有効成分とするアフターピルです。

日本ではじめて承認されたアフターピルで、性交渉から72時間以内に服用すると84%の妊娠阻止率で避妊効果が期待できます。

72時間経過後に服用しても避妊効果は期待できますが、72時間以内に服用したケースと比較すると避妊できる可能性は大幅に下がるため注意が必要です。

ノルレボは次のような副作用が報告されています。

• 消退出血
• 不正出血
• 吐き気
• 倦怠感
• 下痢
• 発熱
• 生理不順

なかでも消退出血の発症率は46.2%と高い数値です。

通常の生理より出血する期間が短く出血量が少量な場合、アフターピルの副作用の可能性がありますが深刻に捉えずに様子をみましょう。

エラ

エラは、ウリプリスタル酢酸塩を有効成分とするアフターピルです。

米国FDA（アメリカ食品医薬品局）では緊急避妊薬として認められており海外では主流ですが、日本では認可されていません。

海外サイトからの個人輸入は安全性が保証されていないため、正規のルートで取り扱うクリニックを選んで処方してもらいましょう。

性交渉から72時間以内に服用すると妊娠率1.9%、120時間以内に服用すると妊娠率2.2%に抑えられ、高い避妊効果が期待できます。

エラは次のような副作用が報告されています。

• 頭痛
• 吐き気
• 腹部の痛み
• 生理痛
• 嘔吐
• めまい
• だるさ

副作用がでても24時間以内に症状が緩和されれば深刻に捉える必要はありませんが、稀に発症する性器出血のような異常があれば医師に相談しましょう。

プラノバール

プラノバールは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンを配合した中容量ピル（アフターピル）です。

以前まではプラノバールの緊急避妊法が一般的でしたが、現代ではノルレボが主流となり、避妊目的での服用は多くありません。

代わりに不妊治療や月経移動（生理の予定日を前後に調整する）目的でプラノバールは処方されています。

緊急避妊目的で服用する場合、性交渉から72時間以内に服用すると56%の妊娠阻止率で避妊効果が期待できます。

アフターピルの購入がおすすめのオンラインクリニック3選

アフターピルの購入がおすすめのオンラインクリニックは、次のとおりです。

• クリニックフォア
• DMMオンラインクリニック
• フィットクリニック

それぞれのオンラインクリニックについて解説します。

クリニックフォア

クリニックフォアは、オンライン診療実績100万件以上の豊富な経験を持つクリニックです。すぐにアフターピルが欲しい場合、「アフターピルが欲しい」からワンクリックで最短日時の予約も可能です。

初診でもオンライン完結でアフターピルの処方が受けられるため、はじめてオンラインクリニックを利用する方もスムーズでしょう。

クリニックフォアでは後発品を含む全4種のアフターピルを取り扱っています。料金は9千円前後ですが、後払いも利用できることから手元にお金がない場合でも利用可能です。

提供：クリニックフォア

DMMオンラインクリニック

DMMオンラインクリニックではオンライン診察完了後、最短当日にアフターピルを受け取れます。土日祝でも診療を受けられるため、すぐにアフターピルを受け取りたい方はDMMオンラインクリニックを検討してみてください。

アフターピルの処方をDMMオンラインクリニックで受ける場合、送料はかかりますが診察料は無料です。

さらに支払いにはDMMポイントが利用できることから、DMM関連のサービスに登録している方にはとくにおすすめです。

フィットクリニック

フィットクリニックは、診察料が無料でアフターピルを処方してもらえるオンラインクリニックです。

平日と土曜日は10時から20時まで、日曜日と祝日は10時から18時まで診療対応しています。

処方可能なアフターピルとそれぞれの料金は、次のとおりです。

アフターピルの種類	料金（税込）	服用期間
レボルノゲストレル（海外製）	7,000円/2錠	72時間以内
レボルノゲストレル（日本製）	12,000円/1錠	72時間以内
エラ	8,000円/1錠	72時間以内

上記の薬代に加えて通常便の送料940円（税込）が発生します。

15時までに入金が完了すると即時発送になるため、早急に取り寄せたい方は14時半までに診療を済ませましょう。

オンライン診療でアフターピルを購入する流れ

オンライン診療でアフターピルを購入する流れは、次のとおりです。

1. 予約
2. 医師の診察
3. アフターピルの受け取り

それぞれの流れについて解説します。

1：予約

オンラインクリニックの公式サイトの「診察予約」から「希望日」「希望時間」「診療内容」を選択して予約をとります。

続いてログイン画面が表示されたら、初診の場合はアカウント登録、再診の場合はログインをして予約手続きを完了させます。

マイページを開いて、正常に予約手続きが完了したか確認しましょう。

予約情報を開くと追加で「問診票」を記入する欄があるため、質問に回答し、質問があればすべて書き出しておくと診療がスムーズになります。

アフターピルに関する疑問、妊娠の可能性、副作用など、突然アフターピルが必要になると不安要素が溢れて当然です。

少しでも不安を解消するためにも診療開始までに、わからない点や不安な点をすべて相談できるように準備をしましょう。

2：医師の診察

診療時間が近づいたら、再度オンラインクリニックのマイページにアクセスして指定のツール（ビデオチャット、通話など）を開きます。

診察では、事前に記入した問診票をもとに次の項目について説明があります。

• アフターピルの種類
• アフターピルの飲み方
• アフターピルの効果
• アフターピルの副作用
• アフターピルのリスク

疑問があれば、説明が終了したあとに相談しましょう。

薬の種類が決まり、アフターピルに関する説明と質疑応答が済めば、診療は終了です。

3：アフターピルの受け取り

診察終了後、マイページもしくは登録したメールアドレス宛に処方されるアフターピルの量、種類、料金の情報が届きます。

内容に間違いがなければ、早急に支払いを済ませましょう。

クレジットカードや電子ウォレットの場合、オンライン上で決済が完了しますが、コンビニ払いや銀行払いにした場合は要注意です。

各オンラインクリニックでは即日発送に対応している時間のデッドラインが異なります。

オンラインクリニック名	即時発送に対応している時間
フィットクリニック	15時まで
クリニックフォア	16時まで
DMMオンラインクリニック	平日：15時半まで 土日祝日：14時半まで

アフターピルは早く飲むほど避妊効果が高い薬のため、即日発送に対応している時間を確認したうえで、診察予約を入れましょう。

アフターピル以外の避妊方法

アフターピル以外の避妊方法は、次のとおりです。

• コンドーム
• 低用量ピル
• 避妊リング

それぞれの避妊方法について解説します。

コンドーム

コンドームは、性交渉時に袋状のゴムを男性器に装着して精子が膣内に侵入しないようにする避妊方法です。

使用方法を守り、性交渉の最初から最後まで装着していれば妊娠率は2%に抑えられます。

ただし、射精直前までコンドームを装着していなかったり、途中でコンドームが破損や脱落してしまったりすると妊娠の可能性が高まります。

万が一のアクシデントを踏まえると、一般的なコンドームの妊娠率は15%です。

コンドームの装着は避妊効果以外に、性感染症の予防対策としても有効なため、基本的には性交渉のたびに装着するべき必須アイテムです。

男性用コンドームが一般的ですが、膣内に装着するバリアー型の女性用コンドームも販売されています。

相手がコンドームの装着に消極的であったり、素材やサイズがあわずに男性用が装着できなかったりした場合、女性用コンドームの使用を検討しましょう。

注意点として、女性用コンドームと男性用コンドームを併用すると摩擦で破れやすくなるため、必ずどちらかに限定してください。

低用量ピル

低用量ピルは、主に避妊目的のみで服用する「OC」と月経困難症の治療目的で服用する「LEP」の2種類があります。

どちらも決められた頻度で適量を服用し続けていれば妊娠率は0.3%に抑えられます。

そもそも妊娠とは、卵巣で生成された卵子と精子が受精卵になり、子宮内膜に到達して成長すると成立する仕組みです。

低用量ピルを継続的に服用すると「排卵の抑制」「受精卵の子宮内膜への到達を阻止」「精子の子宮侵入を阻止」と3つの働きが生まれます。

3つの働きにより妊娠が成立するまでの過程をブロックするため避妊効果が得られます。

高い避妊効果が期待できる一方で、毎日継続して飲み続けなくてはならない手間と費用面がデメリットです。

低用量ピルは1か月〜半年単位で購入して、毎日飲み続けて効果を持続させる薬です。

また、月経困難症の治療目的で服用する「LEP」は保険診療ですが、避妊目的のみで服用する「OC」は自費診療になります。

低用量ピルの処方はオンラインクリニックでも実施しているため、無理のない範囲で服用を検討しましょう。

避妊リング

避妊リング（子宮内避妊具）は、子宮内に小型の避妊具を挿入して精子が膣内に侵入しないようにする避妊方法です。

避妊効果は最長5年と制限付きですが、妊娠率は0.1%に抑えられます。

避妊リングには、避妊目的のみで装着する「IUD」と月経困難症や過多月経治療の目的で装着する「IUS」の2種類から選択できます。

ただし、最近IUDの製造が終了したため、現品がなくなり次第IUS一択となるでしょう。

注意点として、出産経験のない方が避妊リングを装着する場合、挿入時に痛みを伴う可能性があります。

一般的には出産経験のない若年層には低用量ピル、出産経験がある方もしくは出産予定のない方には避妊リング（IUS）がおすすめです。

アフターピルについてよくある質問

アフターピルについてよくある質問に回答します。

少し中出しされただけでも妊娠する？

少しの中出しで妊娠する可能性はあるため、妊娠を望まない場合は必ず避妊をしてください。

「外出しすればコンドームをしなくてもOK」と考えている方もいますが、膣外射精は避妊法として認められていません。

射精する直前に陰茎を確実に引き抜けるとは限らないため、失敗して精液が膣内に入ると妊娠する可能性があります。

避妊に失敗して妊娠のリスクがある場合は、性交渉から72時間以内の早いタイミングでクリニックを受診してアフターピルを服用しましょう。

アフターピルは未成年でも買える？

アフターピルは未成年でも購入可能です。

大半のクリニックでは保護者の同席や同意書は不要で処方しているため、可能な限り早くアフターピルを受け取れるクリニックに受診しましょう。

アフターピルで避妊に失敗するケースはある？

アフターピルは成功率100%ではないため、避妊に失敗する可能性があります。

知らぬ間に妊娠が進んでしまうリスクを避けるため、生理の有無にかかわらず、性交渉から3週間以降に妊娠検査薬での確認を推奨します。

排卵日や排卵後のアフターピルは避妊効果がない？

アフターピルは、排卵日や排卵後でも排卵抑制効果と着床防止効果は同じレベルで期待でき、避妊効果に大差はありません。

「排卵日かどうか」「排卵後かどうか」以上に、72時間〜120時間以内で可能な限り早くアフターピルを服用しましょう。

まとめ

本記事では、アフターピルと不妊の因果関係、安全な方法、おすすめのオンラインクリニック、薬の種類、アフターピル以外の避妊方法を解説しました。

結論として、医療機関やオンラインクリニックなど正規のルートで購入したアフターピルを正しく飲めば不妊のリスクはありません。

ただし、性交渉のたびに高頻度で服用したり、個人輸入で粗悪品や偽造品のアフターピルを服用したりすると不妊リスクを伴います。

まずはコンドーム、低用ピル、避妊リングなどで適切な避妊法を選ぶべきですが、万が一避妊に失敗した場合は、早急に医療機関に相談しましょう。

72時間〜120時間以内にアフターピルを服用すれば、不妊のリスクなく高確率で避妊効果が期待できます。

＜参考＞
アイシークリニック
マイピル
フィットクリニック