新型コロナウイルスワクチン 妊婦さんへの対応について ②

 ★先日コロナワクチンの基本事項について日本産科婦人科学会の提唱をまとめてみました。 本日は厚労省のページをみてまとめてみました。ご参考にしてください。

https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0027.html

 Q&A

  • 妊婦さんはワクチンを打ってもよいですか?

・妊娠中の方はワクチンを接種することができます。日本で承認ができているワクチンが妊娠に悪影響を及ぼすという明らかな報告はありません。妊娠の時期に関わらず、mRNAワクチンの接種が進められています。妊娠をしている間にコロナウイルス感染を起こすと重症化しやすいという報告もあるそうです。特に基礎疾患を有する方(高血圧、糖尿病、医療従事者など)は早めの接種をお勧めしています。妊婦さんの感染はパートナーの方からや家族からの感染が多いと考えられており、それらの方々の接種をすることで妊婦さんや赤ちゃんの安全を守ることができますのでどうぞよろしくお願いいたします。

  • mRNAワクチンとは何ですか?

・上記で書かれているmRNAワクチンについてですが、ファイザー社のワクチンとモデルナ社のワクチンがmRNAになります。アストラゼネカ社のワクチンはベクターワクチンとなり、40歳以上が対象になります。 今後アストラゼネカ社のものも入ってきますが、現在妊婦さんには適応ではないようです。当院ではファイザー社のワクチンを使用しております。

  • 授乳中はワクチンを打ってもよいですか?

・授乳中もワクチンを打つことが可能です。 基本的にコロナワクチンが母乳や胎児に悪影響を及ぼすという報告は今のところありません。予防接種法に基づいて接種することがお勧めされています。米国のCDC(疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC))ではmRNAの成分は乳汁や乳腺の組織には出てこないと考えられているようです。一方、お母さんがmRNAワクチンを接種して抗体ができた場合には、この抗体は母乳中に移行するそうです。現在の考え方ではこの抗体により赤ちゃんも免疫機能ができてコロナから守れるのではと考えられているそうです。

  • 妊娠計画中及び不妊治療中にワクチンを打ってもよいですか?

・ワクチン接種により生殖器等に悪影響を及ぼすという見解はないそうです。 現在の考え方では妊娠のタイミングをずらしたりする必要性はないと考えられています。

 以上現在までの内容をまとめました。 あくまで医学情報は日々変わってまいりますので、コロナワクチンの情報や考え方が数日で変わることもありますので十分にご了承ください。 どうぞよろしくお願いいたします。

                         院長 吉岡 範人