新型コロナウイルスワクチン 妊婦さんへの対応について

 ★新型コロナウイルスワクチンの妊婦さんへの対応が日本産科婦人科学会より令和3年8月14日に下記のように提示されました。 

 まずは実際の文章をホームページより引用させていただきました。

本文章の最後に添付させていただきます。

 Q&A

  • 妊婦さんはワクチンを打ってもよいですか?

・ワクチンを打ってもよいと考えられています。問題が全くないという考え方ではないと思います。妊娠していない方でも副反応を含む問題が起こることがあります。ただし下記の提唱でもあるように流産や早産のリスクは打った人とそうでない人で差がないというデータがあるようです。逆に今回のテレビの報道でもあったようにコロナウイルスにかかってしまった場合には重大なことになることが多いため接種をした方がより良いという考え方になります。

  • ワクチンを打つ時期はいつが良いですか?

・今回の日本産科婦人科学会の提唱では時期についてはいつでも問題ないということになっています。12週以降が良いと提唱されている方もいると思います。一般的な考え方で妊婦さんは妊娠10週程度までが催奇形性が多いと考えられていますのでその影響であると思います。学会の提唱では時期に関しては問題ないとされることが多いです。インフルエンザなどもそのような考え方になります。

  • パートナーや家族も打った方が良いですか?

・妊婦さんの感染は家族内からおこることが多いようです。こちらもパートナーの方も含めて打っていただいた方が良いようです。

  • ワクチンを打ちたいですが打つ場所がありません。

・当院ではかかりつけの方を優先で接種を行っています。ホームページのトップページの緑のバナーよりお進みください。まずは1回接種を取っていただければ幸いです。 現在どこのクリニックでも予約が入らず簡単には予約が取れない状況です。ネット上で細かくご確認ください。2回目接種が取れない方はお問合せよりご連絡ください。

日本産科婦人科学会よりの提唱

(http://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=10)

―新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンについて(第 2 報)―

昨今、新型コロナウイルスが若年者を中心に急速に感染拡大し、多くの妊婦さんの感染も確認されています。一方で、新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンは、高齢者に限らず基礎疾患を持つ者、それ以外の者へと順次拡大されております。

① アメリカ疾病対策センター(CDC)は妊婦さんへのワクチン接種を強く推奨する声明を出しています。わが国においても、妊婦さんは時期を問わずワクチンを接種することをお勧めします。

② 妊婦が感染する場合の約8割は、夫やパートナーからの感染です。

そこで、妊婦の夫またはパートナーの方は、ワクチンを接種することをお願いします。

なお、このお知らせは、最新の知見に基づいて 6 月 17 日のお知らせを更新するものです。

1. 妊娠中、特に妊娠後期に新型コロナウイルスに感染すると、重症化しやすいとされています。

2. 全国的に感染地域が拡大し、感染の多い地域では感染拡大が過去にない拡大となっています。そのような地域にお住まいの方や、糖尿病、高血圧、気管支喘息などの基礎疾患を合併している方は、ぜひ接種をご検討ください。

3. 副反応に関し、妊婦さんと一般の人に差はありませんが、発熱した場合には早めに解熱剤を服用するようにしてください。アセトアミノフェンは内服していただいて問題ありませんので頭痛がある場合も内服してください。

4. 副反応の有無にかかわらず、妊娠の異常(流産、早産、その他)の頻度はワクチンを打たなかった妊婦と同じであると報告されています。なお、接種を希望される場合は、以下の点にご留意ください。

⚫ 新型コロナワクチン接種の予診票には、「現在妊娠している可能性はありますか。または授乳中ですか。」

という質問がありますので、「はい」にチェックし、あらかじめ健診先の医師に接種の相談をしておきましょう。接種してよいと言われていれば、その旨を接種会場の問診医に伝えて、接種を受けてください。

⚫ 妊娠中の方は、里帰り先の住民票と異なる居住地の産科医療施設で接種を受ける場合「住所地外接種届」の提出は不要です(接種場所により届け出が必要になることもあるので、里帰り先の行政機関にお問い合わせください)。

⚫ 予定された 2 回のワクチンを接種しても、これまでと同様に感染予防策(適切なマスク使用、手洗い、人込みを避けるなど)は続けてください。

【参考資料】

1) Evaluation of mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine in Adolescents; N Engl J Med. 2021 Aug 11

2) Preliminary Findings of mRNA Covid-19 Vaccine Safety in Pregnant Persons; N Engl J Med. 2021 Jun

17;384(24):2273-2282.

3) The American College of Obstetricians and Gynecologists; https://www.acog.org/covid-19,

https://www.acog.org/news/news-releases/2021/08/statement-of-strong-medical-consensus-for-vaccination-ofpregnant-individuals-against-covid-19?fbclid=IwAR00YKT64YvN5yq4NwuBoiIuGs1H2vgPhqsydYsR9ZDAPyXYQpbKk090F4

4) COVID-19 Vaccination During Pregnancy: Coverage and Safety; Am J Obstet Gynecol. 2021 Aug 9 article in press

5) COVID-19 Vaccines While Pregnant or Breastfeeding;

https://s3.amazonaws.com/cdn.smfm.org/media/3040/COVID_vaccine__Patients_JULY_29_2021_final.pdf

6) Interim Clinical Considerations for Use of COVID-19 Vaccines; https://www.cdc.gov/vaccines/covid-19/clinicalconsiderations/covid-19-vaccinesus.html?fbclid=IwAR36fjcs5T22YgK9okNdwD6bfFHdzt_XDjV8Xx11WZeo2cfqMCTfVWfHqkE